天童駅の一本北側、アンダーパスの近くにある焼きそば専門店アンジュさん。気になっている方も多いんじゃないですか?
自分のまわりにも気になっている人がいましたが、
「行きたいとは思うけど、ちょっと入りづらい・・・」とのこと。
ややミステリアスな雰囲気がありますし、個人経営のお店は初めてだと入りづらいんですよね。自分も初めてアンジュさんに入るときは店の前まで行って、2回スルーしました笑
今回はアンジュさんにインタビューした内容も交えて、お店紹介です!
初めは焼きそばではなく、カフェレストランだった!
アンジュさんは夫婦2人で切り盛りするお店です。訳あって写真はありませんが、大将も奥さんも笑顔が素敵なとても優しい方です。インタビューもすぐにOKしてもらえました。お店の歴史や苦労話、自慢の焼きそばを伺います。
斉藤「大将、今日はよろしくお願いします。さっそくですが、どんなきっかけでお店を始めたんですか?」
大将「親父が元々料理人だったんだよ。それと高校の時に喫茶店で住み込みアルバイトやっててね」
斉藤「なるほど、お父さんが料理人だったのがきっかけだったんですね」
大将「親父は和食も洋食もやっててね、敵わないなあと思ってたよ。俺、まともに魚さばけないもん笑」
斉藤「先程おっしゃっていましたが、喫茶店に住み込みでアルバイトなんて今ではまったくイメージできないんですが・・」
大将「昔はこの辺にも喫茶店いっぱいあってね、朝はトーストとコーヒーでモーニングやって、昼はランチで夜もやってる店もあったからね、店もお客さんでいっぱいだったし、アルバイトしてる時も忙しかったよ」
斉藤「昔から焼きそばのお店やってたんですか?」
大将「いやいや焼きそばはやってなくて、スタートはカフェレストランって感じだね。場所もここで、アンジュって名前だったんだけど、喫茶と洋食出してる店だったね」
アンジュさんの店内。照明などは昔から使っているもので、どこかあったかい雰囲気。
なぜ焼きそば専門店に?
斉藤「10種類の焼きそばメニューがある、焼きそば専門店というのはとても珍しいと思うのですが、なぜ焼きそば店に変わったのですか?」
大将「まあ経緯は色々あってね、昔はここだけじゃなくて山形で何店舗かやらせてもらってたんよ。時代もあったんだろうけどたくさんお客さん来てくれて、まあまあ賑わってたよ」
斉藤「お店はここだけじゃなかったわけですね」
大将「それで結婚式があって、2日店閉めて東京に行ったことあったのよ。帰ってきて次の日、店開けたらお客さんが来なくてね」
斉藤「賑わっていたのに急にですか?」
大将「東京行く前は満員だったけど、ほんと急に。バブルはじけた波がちょうど山形に伝わってきたタイミングだったんだろうね」
斉藤「なるほどバブルですか・・、自分は話でしか聞いたことがない世代ですが」
大将「当然だけどお客さんに来てもらえないと売上無いからきつい笑。それで他の店舗も全部閉めてここだけにしたのよ。ゼロっていっても常連さんとか来てくれる人は細々といるから、まあでも、その後ろ髪惹かれてがだめなんだけどね、どんどん苦しくなってくから」
なかなかのエピソードなのですが、大将も奥さんも笑って話してました。閉めたお店では高価な家具や小物も使っていたのでいらない物はネットオークションで売却したそうですが、奥さん曰く相当な数だったので商品の梱包作業はプロ並みになったとか笑
大将「それで、これじゃダメだと思って始めたのが・・パソコン教室」
斉藤「えっ、パソコンですか?」
大将「昔ちょっとやっててパソコン使えたのよ。飲食店がだめならパソコンかと思って。文房具屋からカッティングシート買ってきて、店の前にパソコン教室!!っていっぱい貼ってさ」
斉藤「ジャンルが変わりすぎてイメージできないです・・」
大将「その頃は誰でもパソコン使えた時代じゃなかったからさ。パソコンは10台ぐらい得意のネットオークションで買って笑」
斉藤「それで生徒さんは?」
大将「すぐに集まったよ笑。始めた時は生徒さんでいっぱいだったから」
斉藤「しかし、大将色んなことやられてますね」
大将「他にも色々やったよ。俺その時に腰悪くしちゃってさ。どの医者いっても良くならないから自分で治そうと思って一から勉強してさ。パソコン教室しながら部屋の隅にマットしいて、お客さんにマッサージしながら生徒さんにパソコン教えるみたいな感じだった笑」
斉藤「イメージできないです・・」
大将「パソコン教室もずっと調子が良かったわけじゃないから、何年かで辞めて店はやってなかったのよ。それで母ちゃんも勤めてたんだけど体壊した時があって、じゃあ無理なく家で出来るようにまた店でもやろうって始めたのが、今の焼きそば専門店だね」
昔に山形の花笠まつりで出店を出していた時期があったそうで、焼きそばはその時にやっていたそうです。「今さらカフェやるのも違うし、肩ひじ張らずに焼きそばでもやろうか」と決めたそうです。
焼きそばへのこだわり、うまさの秘密は?
斉藤「なんでアンジュの焼きそばおいしいんですかね?こだわっている所はありますか?」
大将「こだわりなんて特に無いよ、うまけりゃいいと思ってるから。麺をスープで戻して、ソースは甘味と辛みと酸味で3種類ブレンドしてるけど、作り方も特別なことはしてないよ」
昭和のソース焼きそば1.5玉(並) 650円。確かに特別な物は使っていないが、バランスが絶妙なんだろう、うまい。味はしっかり目なのでマヨネーズの有無など好みで調整お願いできます。サラダ付き。
斉藤「お客さんはどんな方が多いんですか?」
大将「普通にランチで来てくれる人もいるし、夜は焼きそばとビールで一杯やってく人もいるかな」
斉藤「確かにビールに最高に合いそうですね!」
大将「事前に言ってもらえれば貸し切りもできるよ。学校の保護者会とか仲間内の飲み会なんかで使ってもらってるかな。大きな店じゃないし夫婦でやってるから、10人ちょっとくらいまでだけど。言われた金額分で料理とかも色々準備できるから」
斉藤「周りを気にせずに話せますし盛り上がりそうですね。あと、ページに載せたいので大将の写真も撮らせてもらっていいですか?」
大将「写真は今日だめだな。目の血管かなんか傷ついたのかちょっと赤くなっててよ。焼きそばだけにしといて」
斉藤「分かりました笑。ではまたの機会にします。」
店内もいつもキレイで、お話するとお二人ともとてもあったかい雰囲気でした。人柄が焼きそばにもにじみ出てるんでしょうね。
ナポリタン焼きそば1.5玉(並) 680円。まず作ってる時の音とにおいがうまい笑。ほのかにチーズが香る、こちらもサラダ付き。
焼きそば専門店アンジュさんまとめ
今回はインタビュー内容も交えて、ご紹介させていただきました。自分も食べきれていませんが、アンジュさんには他にも色んな種類の焼きそばがあります。ご紹介した昭和のソース焼きそばやナポリタン焼きそば以外にも、鉄板豚ソース焼きそば、カルボッチ焼きそば、海鮮塩あんかけなど全部で10種類!
駐車スペースはちょっと狭いので乗合いをお勧めします。駐車場所に迷ったらお店の人に聞いてみるといいと思います。経験上、2回スルーしても3回目は入れますので皆さん是非行ってみてください!
11:30~14:30,17:00~21:00(火曜の夜はお休みです)